わたしの父は認知症だ。
町工場を経営しながら小さい頃から夢だった歌手デビューを果たし、ビクター主催の歌講師免許を取得したのち、発症。
わたしの知る限り、親族にだれ一人認知症にはなっていなかったので、家族ともども受け入れがたい現実に押し潰されかけたことも。
だが今となっては、夢を叶えずにただ毎日を消化しながら生きて死ぬ人生よりは、ずっと幸せだと受け入れている。
認知症の対策として、さまざまな方法が列挙されている昨今。
はっきり言って脳トレや運動など意味をなさない。
その人の脳内では20年以上前から、この症状はじわじわと進行している。
そして認知症患者は年々増加傾向に。
「自分は大丈夫。」という保証はだれ一人無い。
だからこそ、『やりたいこと』をいまやってみる。
言い訳や理由をつけて逃げている時間がもったいない。
やりたいことをやりきる親の背中を子どもに見せる。
『しつけ』や『教育』などもはや今の時代において、二の次、三の次だ。
『子育ての本質』というものを実の父の生き様から垣間見た。
(ちなみに父の歌声は
『天神祭り 立花あきら』
としてYouTubeでアップしてくださっている。)
おまけ。
まだまだ暑いけれど、雲の形は秋仕様に。